北京で働く男

長く、とっちらかった備忘録

ガードが下がって偽札掴まされた話。

簡単に言うと、いいヤツだと思っていたタクシー運転手に、偽札掴まされて凹んだという中国あるある話。それだけ。

 

先週末 友達とご飯行ってタクシー乗って、その運転手さんがえらい気さくな人で、しかもタメで、俺も酒が入っていたもんで、めちゃくちゃ話が盛り上がった。彼のバックグラウンド、私のバックグラウンド。北京語と上海の発音の話。仕事や家族の話などなど、普段はタクシーのドライバーとはあんまり喋んないのだが、たった10数分の間に、かなり濃密に会話をした。

 

そうこうしている間にうちに到着。15元ほどのところ、「ごめん、いま100元しかないんだけどいい?」と断りを入れて支払う。

※こちらのタクシーではお釣りで小銭を出すのがかったるいので、100元を出すと舌打ち or 文句 or 受け取らないということがよく起こる。

 

「いいよー、没问题!」ってことなので100元払うと「あのさーこれ新札じゃん?新札だと偽札が多いからさ、旧札持ってない?」と彼。

 

去年から?だったか、中国では100元札のデザインが刷新され、2004年の日本でいう、夏目漱石と野口英男が新旧札が市場で入り混じっている状態。

※ま、こっちの肖像画は他でもない「あのかた」オンリーですけど。

 

おお、いいよっつって取り替えて、「あでもいいややっぱ、めんどいっしょ」つって返されて。お釣り85元もしっかりと返してもらって。

(運転手には珍しく)いいヤツだったな~って就寝。

これだけだったら、「なんだ、北京の運転手も捨てたもんじゃないじゃないか。人類みな兄弟だぜ、ビッグブラザー」という話だったのですが。

 

翌日カフェでお会計したら、やられましたよ。毛沢東のソックリさん a.k.a. ニセ札。

 

しかもトリッキーで、一回渡して返された奴もすり替えられていてニセ札。

 

つまり100元 x 2枚 現在のレートでだいたい 3500円くらい やられた。

 

戦闘機が買えるくらいのはした金ならいらない、じゃないけれど、

お金を損したってことじゃないんだよ。そこじゃないんだよ、悲しいのは…。

 

普段私相当ガード高い方なので、海外でトラブルに遭ったことがほとんど無いことが自分の秘めたる自慢なのだが、酒も入って、ガード下げちゃってたもんなぁ。てか、ガードするべきヤツじゃないって、思っちゃったんだよなぁ。

 

これはね、悪いのは俺。

ガードを下げた俺、100元から目を離した俺、トレードに応じてしまった俺、騙されるほう、つまり俺が悪いんだわ。

 

ていうか、偽札掴むなんて中国では日常茶飯事すぎるんだけどね。

 

でもねぇ、偽札を掴んだってことじゃないんだよ、悲しいのは…。

  

齢三十にしてまた大人の階段登っちゃいましたなぁ。